日々の出来事や写真、過去の小文、その他諸々を取り上げます。
表題はホームページのタイトル候補だったのですが、咽(喉の上の方)、喉(喉の下、首のあたり)ということで落選しました。しかし因業に音が同じなので、わがままでかたくなな性格の自身にふさわしいと思い表題に復活させました。
塩屋での釣り(2) -魚は足元にいる-
二回目の釣行日は向かい風が強く、遠くに落とした仕掛けがすぐに足元まで戻って来てテトラや捨て石に根ガカリし、予備の針もどんどん消耗していきます。
前回、ピンギスやテンコチがつれた「防波堤の岸寄りの場所」でも同じ状況なので、テトラがなく底が見えるような「浅場」に釣り座を移動し、仕掛けが足元に来る直前に早合わせすると結構大きなベラがあがってきました。
その時、ふと「今治城の濠」のことを思い出しました。「今治城の濠」は「釣り禁止」なのでたくさんの魚が逃げ隠れせず堂々と姿を見せていますが、よく見ると、サヨリ、イワシなどの回遊魚は中央部を群泳しているのに対し、チヌやフグは護岸の石垣にくっつくように泳いでいます。また、石垣の穴や隙間には、メバルやガシラ、アブラメ、ベラのような根魚が潜んでいる気配もあります。
石垣部分の水深は浅いのですが、隠れ場所があり、貝類や小動物などのエサも多く、魚には住みよい場所なのでしょう。
根魚のポイントは、水深には関係なく、石垣や防波堤の根元つまり「足元」であることが分かってきたので、次回の釣行には足元を狙うのに有効な「短竿」と根ガカリしにくい「仕掛け」を持ってこようと思いました。
「釣りとは反省と改良の永遠の繰り返しである」ことを改めて思い知らされたことにより「新たな道具」と「仕掛けのパーツ」を求めるべく釣具屋に通う日々がまた始まるのです。
塩屋の釣り(1) -テンコチとの邂逅-
小学生の頃、父に連れられて塩屋海岸に「投げ釣り」に行きましたが、明石海峡に面している場所だけに潮の流れが大変早く、重いテンビンでもどんどん流されて根ガカリし、獲物は僅かという惨状だったので、二度と同所へは釣行しませんでした。
しかし、「今治」以降熱中している「ベラ狙いの脈釣り」には潮の早さは関係ないので、「山陽線の塩屋付近」の車窓から見えた「ベラが釣れそうな防波堤二か所」について酷暑の中下見を敢行、数日後に釣行したところ、どちらでも予想通りベラがあがってきます。
二か所の内、西側の防波堤は「岸寄りの海底」が砂地らしく、ピンギス(小さいキス)やテンコチがかかりました。テンコチは魚信に続いて「小刻みに体を震わせるような独特な引き」から、海面に姿を現す前に魚種が分かりました。
キスは今治港でも釣ったことがありますが、テンコチは30年位前、淡路の釣行で手にして以来出会いは途絶えていました。しかし「独特な引き」の感触は掌にしっかりと残っていたのです。
「喉にとげがあり」「体全体にぬめりが多く」「身も少ない」という値打ちの低い魚ですが、ボウズの危機を何度も救ってくれたありがたい存在でもあるので、感謝の意味で写真を掲載することにしました。