小学生の頃、父に連れられて塩屋海岸に「投げ釣り」に行きましたが、明石海峡に面している場所だけに潮の流れが大変早く、重いテンビンでもどんどん流されて根ガカリし、獲物は僅かという惨状だったので、二度と同所へは釣行しませんでした。
しかし、「今治」以降熱中している「ベラ狙いの脈釣り」には潮の早さは関係ないので、「山陽線の塩屋付近」の車窓から見えた「ベラが釣れそうな防波堤二か所」について酷暑の中下見を敢行、数日後に釣行したところ、どちらでも予想通りベラがあがってきます。
二か所の内、西側の防波堤は「岸寄りの海底」が砂地らしく、ピンギス(小さいキス)やテンコチがかかりました。テンコチは魚信に続いて「小刻みに体を震わせるような独特な引き」から、海面に姿を現す前に魚種が分かりました。
キスは今治港でも釣ったことがありますが、テンコチは30年位前、淡路の釣行で手にして以来出会いは途絶えていました。しかし「独特な引き」の感触は掌にしっかりと残っていたのです。
「喉にとげがあり」「体全体にぬめりが多く」「身も少ない」という値打ちの低い魚ですが、ボウズの危機を何度も救ってくれたありがたい存在でもあるので、感謝の意味で写真を掲載することにしました。