2020年5月

 日々の出来事や写真、過去の小文、その他諸々を取り上げます。
 表題はホームページのタイトル候補だったのですが、咽(喉の上の方)、喉(喉の下、首のあたり)ということで落選しました。しかし因業に音が同じなので、わがままでかたくなな性格の自身にふさわしいと思い表題に復活させました。

綾部山梅林散策

投稿日:

 1月末日、北野町の播州物産店で買物をした際、商品棚の一隅に「綾部山梅林」の入場割引券があるのが目にとまり、いただいて帰りました。
 2月15日、JR元町駅から網干駅まで進行し、南口ロータリーからシャトルバス乗車、バスは南に向かい旧市内に入ると狭い道沿いにある「山陽電車網干駅」に停車、ここから西に方向を変え、田んぼに囲まれた国道を進み、低い山の手前で左折、山沿いの道をしばらく行くと梅林の入口に無事到着。
 コロナ禍の影響が出始めていたせいか土曜日にもかかわらず、専用駐車場に車は20台程、観光バスの姿もなく、登坂を山上に向かう人も僅かで、沿道に並ぶ売店の売子さんも手持ち無沙汰な様子です。
 しばらく歩いて到着した「入場ゲート」に隣接する「切符売場」の窓口に入場料と一緒に割引券を出し「案内パンフ」と「甘酒引換券」をもらって、ゲートを通ると山肌に広がる梅林が目に入ってきました。
 時期が早いせいか、五分咲き程度の開花で、枝間に遊ぶ鶯の囀りも「ホー」「ケキョ、ケキョ」と不十分で、初音には程遠い有様です。
 それでも梅見を楽しみながら山道をゆるゆると登り、見晴らしのいい茶屋で接待を受けた甘酒を啜りながら見下ろすと、梅林の中程に「蔓草が巻き付き打ち捨てられた枯木群」や「沢山の切り株が残る空き地」が見えました。 
 茶屋を出て、しばらく山道を進んだところにある園内食堂で「牡蠣うどん」を食べていると窓の外のステージでは大沢フルーツ・フラワーパークから来た「猿回し」さんが、
「先週は週末の雨で土・日続けて中止になり、つらかった」
などと話しながら、僅かな観客を前に興行しています。

 小生の子供の頃(昭和40年代)当時県内で随一だった「室津梅林」の名声を一気に吹き飛ばした「綾部山梅林」の勢いはすごいもので、同所を訪ねる慰安旅行や日帰りツアーの件数も目を見張るほどでしたが、現状を目の当たりにすると「盛者必衰、かつての栄光は何処に」という思いを持たざるを得ません。
 なにやらものさみしい遊山になってしまいましたが、山を下りる際に園内の残る古墳2基を見学できたことは幸いでした。
 帰ってから調べてると2基の古墳は、弥生時代の墳丘墓である「綾部山39号墳」から始まり、古墳時代後期まで続く県内でも著名な「綾部山古墳群(40基)」の一部だったのです。
 立て札等の表示がなく見落とし古墳もたくさんあったようなので「来春は午前中に来園し、古墳分布図で確認しながら梅見しよう」と思っています。