塩屋での釣り(2) -魚は足元にいる-

 二回目の釣行日は向かい風が強く、遠くに落とした仕掛けがすぐに足元まで戻って来てテトラや捨て石に根ガカリし、予備の針もどんどん消耗していきます。

 前回、ピンギスやテンコチがつれた「防波堤の岸寄りの場所」でも同じ状況なので、テトラがなく底が見えるような「浅場」に釣り座を移動し、仕掛けが足元に来る直前に早合わせすると結構大きなベラがあがってきました。

 その時、ふと「今治城の濠」のことを思い出しました。「今治城の濠」は「釣り禁止」なのでたくさんの魚が逃げ隠れせず堂々と姿を見せていますが、よく見ると、サヨリ、イワシなどの回遊魚は中央部を群泳しているのに対し、チヌやフグは護岸の石垣にくっつくように泳いでいます。また、石垣の穴や隙間には、メバルやガシラ、アブラメ、ベラのような根魚が潜んでいる気配もあります。

 石垣部分の水深は浅いのですが、隠れ場所があり、貝類や小動物などのエサも多く、魚には住みよい場所なのでしょう。

 根魚のポイントは、水深には関係なく、石垣や防波堤の根元つまり「足元」であることが分かってきたので、次回の釣行には足元を狙うのに有効な「短竿」と根ガカリしにくい「仕掛け」を持ってこようと思いました。

 「釣りとは反省と改良の永遠の繰り返しである」ことを改めて思い知らされたことにより「新たな道具」と「仕掛けのパーツ」を求めるべく釣具屋に通う日々がまた始まるのです。