「南京町」や「元町商店街」よりずっと南、港のすぐ近くに「乙仲通」(おつなかどおり)はあります。この通りには、事務所や船具店、レストラン、カフェ、小さなブティクの入った古めかしいビルなどが混在していますが、私たちが訪れた日曜日は、事務所や商店は休みなので、開いている店も少なく、通行人もまばらです。一か所、人だかりがあったので近づいてみるとカフェの店先でリコーダーの演奏が行われていました。
櫛比する小さな商店が店先にも屋台を出して、賑やかに客を呼び込み、大勢の人の流れがある「南京町」とは好対照です。
さて、今回紹介する「パティスリー」は、この「乙仲通」にあります。「食べログ」の順位は、「神戸市内10位から15位」くらいですが、地元では評判の店だそうです。入店するとショーケースの奥に喫茶室があり、沢山のお客で賑わっていましたが、お持ち帰りだけのお客は意外と少なく、しばらく並ぶと順番が来て、3個のケーキを買いました。私はケーキの評価には自信がないので、前回と同様、家内の分析を御披露いたします。
まず、奥の作品は頂上部の「波のように躍動的な造形」が素晴らしい。人気のない店のケーキは「ありきたりの形」で「芸術作品」には程遠く、件の作品のような目を引く造形はありません。
右の作品は上に挿してある「店名を記したチョコレート薄板」が目に留まり、断面に見える各層は、色目も味も調和がとれていて、パティシエの創作力の素晴らしさを感じます。
左も断面各層の色目の調和がよく、味もいうことのないブリュレです。。
以上で講評は終了です。ありがとうございました。