好きなバス路線その4 京都市バス5系統 4

宝ヶ池 「修学院離宮道」を過ぎると、高校駅伝(男子)や全国女子駅伝で難所といわれる白川通を越える跨道橋の急勾配の登り降りがあります。

 宝ヶ池は江戸時代築造の溜池ですが、周囲は現在公園になっており京都が舞台のサスペンスに度々登場。

 またバス停前の「叡電宝ヶ池駅」から乗車すると、終点の「八瀬比叡山口駅」で比叡山上に至るケーブル、ロープウエイに乗り継ぐことができます。

花園橋 坂道を走り続けると国道の分岐点があります。この道は八瀬、大原、葛川、朽木を通り若狭上中に至る古道で、金ケ崎城の戦いで浅井長政の裏切りに会い京都に逃げ帰った織田信長軍団が通った歴史があり、若狭で取れたサバに塩をして一日かけて京都に運んだ「塩鯖街道」としても著名です。

上高野 岩倉大鷺町 さらに坂道を進み、遂に岩倉の高台にたどり着きました。ここの標高は94m、出発地点の京都駅前が28mですから、64mも登ってきたことになります。

 岩倉というと「市内中心部で雪が降らないのに大雪だった」「同中心部で雪が解けたのに積雪がまだあった」「岩倉から降りてきたバスの屋根に雪が沢山積もっていた」

 などの「寒さ伝説」の要因はこの標高差にあることが分かります。

国際会館駅前 京都国際会館は1966(昭和41年)に開館した日本初の国際会議場で1997年12月の世界温暖化防止京都会議(COP3)、2003年3月世界水フォーラムなど重要な会議が行われています。

 また、高校駅伝(男子)や全国女子駅伝の折返し点は、国際会館の進入路に設けられています。

岩倉操車場前 いよいよ終点に着きました。ここから10分ほどかけて幡枝の医院まで歩きます。医院が開設した30年前は葱畑ばかりだったのにずいぶん住宅が増えてきました。

 途中にある妙満寺は室町時代創建の古刹ですが、近年、日本で3番目に古い高麗仏画が収蔵品の中に確認されたことが話題になりました。

まとめ 一系統のバス路線の中に重要な史跡、文化財が山のようにあり、もう満腹です。多分、他の系統のバス路線も同様なのでしょう。

 都の長い歴史の蓄積には脱帽する以外ありません。