バリ点描 その2 サカミュージアム

 旅行の出発前、家内がアヤナリゾート内のサカミュージアムの情報を得て、ぜひ行きたいということなので、オプションツアーのない日に訪問することにしました。

 10:00過ぎ、旅行会社がサービスで出しているリゾート巡回バスでホテルを出発、アヤナリゾートはバデゥン半島の切り立った崖を登った台地上にあるので、バスは深い渓谷に刻まれた険しい坂道を登って行きますが、谷底にはゴミがたくさんたまっていて、リゾートの暗部を示しているようでした。

 坂を登り切り、平坦地をしばらく進むとアヤナリゾートの入口ゲートがあり、バスは、そこをくぐって敷地内に入ったのですが、森に囲まれた広大な敷地内をいつまで行ってもバスストップのあるホテル前に着きません。

 そのうち左手にサカミュージアムが見えてきましたが、バスはそれを横目にどんどん進んで行き、2分くらい走ってようやく台地の端にあるホテルに到着。ここには崖からせり出した有名なロックバーがあります。

 ミュージアムは、大分手前だったので、仕方なく「歩いていくか」と決心した時、屋根だけで壁のないトロッコ列車のようなリゾート内巡回バスがやって来ました。

運転手に「サカミュージアムに行くのか?」聞くと「OK」だったので乗車、ミュージアム前で降ろしてもらい、建物を見るとバリの住居を模した近代建築が、森や池に抱かれて周囲に溶け込んでいます。

 入口を入ると受付横にヒンズー神像があったので、文化財の展示が中心かと思ったのですが、スロープを登って2Fの展示場に入ると、巨大で奇怪な現代美術の神像が何体も展示されていました。

 キャプションを見るとこれらは、新年の祭り「ニュピ」で巡行される悪霊像「オゴオゴ」と記されています。

構造は「ねぶた」と同じ「張りぼて」ですが、顔の表情、肌の艶が実にリアルで、まるで「生き人形」のようです。

 別室内に設置されたドームの床に寝転び天井に映し出されるバリの1日映像や、1Fのホールの大型スクリーンで投影されるニュピの記録映画(各国語のアナウンス付き)も大変よくできており、長時間上映なのに退屈しません。

 さて、本来の「オゴオゴ」は、行事が終わると燃やされるそうですが「青森ねぶた」も昔は海に流されて火をかけられたそうで「弘前ねぷた」は今でも巡行が終わると燃やされるので「オゴオゴ」と「ねぶた」には共通性を感じました。

 観覧後、親切な受付係に

タクシーを呼んでもらい、クタビーチのモール「ビーチウオーク」まで行き、昼食、その後、モール内の食料品店で買ったマンゴーが、安値なのに大変美味だったことを付け加えておきます。

オゴオゴ1

オゴオゴ2