次の釣行では「寒ハエ」釣りに使う針「袖の2号」を使ってみましたが、全体の形が丸く、丈が短いため飲み込まれるか、喰い切られるかで、一針一尾以下という惨状。かといって「キツネの1号」に戻すと相変わらずの低率です。
ところが、ある日釣具屋で「サヨリの3号」という針を偶然見つけました。これは、ギザミ同様口の小さなサヨリ用で「袖の2号」より丈が長く細長い形をしています。硬度は「キツネの一号」よりも低く、曲がりやすいのですが、使ってみると、意外なことにその特徴がギザミの喰いつきをよくするようで、一挙に確率があがり、餌を取り放題だった「15㎝以下級」もうまくあわせると針に乗ってくるようになりました。
しかし、これで毎回大釣りかというとそういうわけにはいきません。油断して「あわせのタイミング」がほんの少しでも遅れると見事に餌をなめとってゆきますし、潮流や時刻、気温、日照、タナによって刻々と変わり、その日の「タイミング」が次回で通じることはまずありません。まったくもって、厄介な魚ですが、それゆえに釣趣は格別で、毎回ファイトを掻き立てられる相手でもあります。(その3に続く)